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鍛金タンブラー制作体験

鍛金、1枚の銅板を叩いてタンブラーを作るコースのご紹介です。

タンブラーは持ち手のないカップ状の器です。冷たい飲み物を飲むのによく使われます。
氷を入れると銅なのでとても冷えて美味しく飲めます。アイスコーヒーや麦茶、ビールや焼酎などさまざまなものに使えます。
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写真は完成したものです。手作りのタンブラーで飲むお酒はまた格別な味です。


作り方はマグカップと基本的には同じです。持ち手がないので、背を高めに作ります。

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銅板を直径16センチの円にカットします。板の厚みは1㎜です。

DSCN1975.jpg

バーナーで熱して600度まで温度を上げます。銅板を叩いて絞る時にはこうして火をかけて熱して柔らかくしておきます。

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当て金と金鎚を使って絞って1枚の板をカップの形状にしていきます。

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ほぼ形が出来た所です。
ここから水平をだして口の部分を整え、内側に錫を引いて表面を硫黄で反応させて着色して完成となり、最初の画像のものになります。


時間は、初心者の方で2日くらいかかります。早い方ですと1日半くらいでしょうか。
経験者で馴れている方ですと1日でも制作が可能かと思います。

もし、初めての方で作られるのでしたら2日見ておいてください。
材料費は2000円となります。

教室は毎週土曜、日曜日で予約制となっております。1週間前までにご連絡頂けると助かりますが、スケジュールが空いていれば前日のご連絡でも対応可能です。
基本的に彫金鍛金それぞれ2名様、最大で合計4名様までとなっておりますが、若干は融通が利きますのでご相談ください。
教室の授業料は、
1日コース 10:00~13:00 13:30~16:30 計6時間 6,000円
半日コース 10:00~13:00 または 13:30~16:30 どちらか3時間 3,500円
入会金等はかかりません。

1日コースは半日コースよりもお得となっております。
当アトリエでは1日6時間制作する事で、途中で制作が止まってしまったりして制作に時間がかかってしまう無駄をなくせる様になっております。集中して、みっちり制作する事が出来ます。
2名様以上、1日コースのご予約でしたらご希望の平日での対応も可能です。

作業が出来る服装かエプロンをご用意ください。サンダル、ハイヒールは危険ですのでご遠慮ください。

場所は、
東武東上線川越市駅から徒歩10分
西武池袋線本川越駅から徒歩15分 です。
駐車スペースはございます。

プライベートの工房の為、ご予約を頂けた方に場所等の詳細は連絡させていただきます。

こちらまでお問い合わせください
metalsmith1117@gmail.com



あいちトリエンナーレ

あいちトリエンナーレを見に愛知県に行ってきました。会期や会場等の詳細は公式サイトをご覧ください。10月23日までです。

国際芸術祭は最近多く開催されてますが、私は今回初めて見にいきました。
トリエンナーレなので、あいちは3年に一度で3回目の開催です。

私は普段は工芸をやってますが、アート全般に興味はありますし、現代アートやインスタレーションをやっている友達もいます。機会があれば見に行きたいと思いつつ、中々足を運べてませんでした。

会場が名古屋、岡崎、豊橋の3ヶ所で開催されており、その中で会場が離れていたりもしますし作品点数が多いので全部しっかりと見るには数日は必要となります。二日間で3ヶ所を急いで見て回りましたけど、時間はもっと欲しかったです。

やはり名古屋は参加作家も多いし県立美術館は大きいので見応えもありました。先日の日曜美術館でも特集されていました。
大きな白い空間、というのがあるのが美術館の特徴ですね。もちろん、部屋によって暗い部屋もありますが、展示をする為に作られているだけあって現代アートやインスタレーションの作品が映えて見えます。
実物とふれるとアートってやはり面白いと感じます。テレビや美術誌で目にする事は多いですが、大きな空間を使ったインスタレーションとかは実際に行ってみないと分らないです。
工芸品って大きさがだいたい想像出来るので写真で見て実物を想像する事はそんなには難しくはないですが、現代アートや絵画彫刻ってイメージと違う事も多いです。

多くのこういった芸術祭もそうですがアートイベントは美術館だけじゃなくて古い空いてる建物を利用して行われる事が多いです。空間や建物と合って更によい作品になっているか?は結構重要だと思っていて、今回は結構作品と空間がマッチしていて面白いのが多いと感じました。
作品がなくても空間や建物だけで十分面白いって所が選ばれているので作品の勝利じゃなくて建物とか空間の勝利じゃないの?ってのもよくあって、工芸の作品の完成度は高いけど周りの空間との関係はあまりないってのと方向性は逆だけど悩みは似ているのかな、なんて感じます。
まあ、もちろん中には無理矢理すぎるよな、、っていうのもありました。


見たものを全部書くとキリがないので、気になった作品の写真を載せておこうと思います。
写真は作品だけでなくて気になった建物もあります。

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検索キーワードにお答えします

ブログのアクセス解析で検索キーワードが分るのですが、検索する言葉はそれや関係する事を知りたいからだど思います。
なので、定期的に当ブログへのアクセスのきっかけとなった検索キーワードについてお答え出来る事を答えて行きたいと思います。
とは言え、どこまで答えたら良いのかはなかなか難しいのであくまでも更なる検索に繋がる程度にお答え出来たら、と思います。

8月の検索キーワードの中から、幾つかピックアップしました。

1.『鍛金 木槌』

鍛金で使用する木槌は何種類かありますが、「唐紙槌」「鐘木槌」の2つが形状としてはメインです。大きさは作る物に合わせてそれぞれ何種類か欲しいところです。「唐紙槌」は絞ったり叩いて曲げたり、平にしたりするのに使います。「鐘木槌」は平らな銅板を臼でドーム状にする時や、内側から叩いて外に膨らませる時に使います。


2.『鍛金 コーヒーカップ』

鍛金で作れるコーヒーカップは、ほぼ間違いなくアイスコーヒー専用になります。熱伝導が良いので、熱湯を入れると金属は手で持つ事も口を付ける事も出来ません。
コーヒーカップの素材としては、銅、真鍮、錫、銀、などが考えられます。他にも金やチタンも考えられます。


3.『作家銅製品 錫が引いてないもの』

昔、銅の錆の緑青は毒だと言われてました。そのために銅製品の内側には錫を引くのが法律で決まってました。
が、緑青は無毒であると解明されたために今はその法律は無くなっており、厚生労働省の指導ではむしろ剥がれる可能性のある錫は引かない方が好ましい、とあります。

ただ、錫引きをされていない銅鍋などで料理をする場合、煮物を中にいれて翌日まで置いておくと料理に緑青がわいてきてしまい、見た目がよろしくありません。味は、料理が甘くなる、と言います。
料理を作ってその日の打に食べてしまうか、別の容器に移して保存するのであれば問題ないと思います。

飲み物等のカップですと、銅の味が飲み物に移ってしまう、と言います。お湯を沸かすやかんくらいでしたら特に気にする必要はないと思います。

錫は、引いてあっても無くても使用目的や使い方によって問題なく使えると思います。


4.『彫金 硫酸ポット』

希硫酸を入れる容器の事かと思います。
容器は酸に耐えるものであれば使えます。彫金ですとそんなに大きくなくても良いかと思うので、タッパーやバケツ、ガラスの小瓶などでしょうか。
希硫酸は温めた方が反応が早いこともあり、イギリスではシチューを温めるステンレス製の電気ポットを使っている人も大勢いました。


5.『金属 取って 手作り』

何の取っ手かは分りませんが、金属ではいろいろが取っ手を作る事が可能です。
私も地金から作ったり、原型を作って鋳造したりして取っ手を作った事はあります。建具などでオリジナルの取っ手をつくるのも素敵だと思います。


とりあえず、今回は5つの検索キーワードについて答えてみました。
ご質問がございましたらメールでもお答えいたします。

metalsmith1117@gmail.com

レリーフ原型制作

依頼されてレリーフの制作をしています。

まだ完成はしてないのですが、粘土原型は完成して今はブロンズに鋳造をしてもらっています。
最初は銅板打ち出しでの依頼でしたが、予算等の都合で鋳造になりました。

とあるご夫婦のレリーフで、サイズは縦700㎜横640㎜です。厚みはベースの板が20㎜、人体部分のトップまでがまた20㎜くらいです。
原型は、ID粘土で制作しました。自動車のボディの試作の時に使われたりする、茶色い粘土です。テレビ等で車のデザインの時にこれが使われているのがたまに映ったりします。常温ではそこそこの硬さがあるのですが、ドライヤー等で温めると柔らかくなります。あるて65というものを私は使ってます。

今回、このご夫婦の胸像をお借りしてそれを元にレリーフ原型を作ったのですが、胸像というのは実際の人間よりいろいろと誇張されていたりして、果たしてこれが本人に似ているのか?という所からのスタートでした。お写真がいただければ良かったのですが、ほぼ胸像からのトレースになりました。

レリーフはデッサン力が全て、と言っていいほど絵を描くのに似てます。粘土を持った所が落とす陰影で見て作って行きます。朝と夕方で光が変わると、陰影の見え方が変って作るのが困難になります。光の変化の少ない場所での制作が必要になります。私のアトリエはそうはいかないので、顔は朝から昼過ぎまでとし、夕方から夜は造形的に逃げ易い身体を制作してました。斜めから光があたった状態で見ると、立体感が奇麗に見えると思います。

真正面という依頼だったのですが、実は真正面というのはかなり難しいです。奥行きが出し難いので、ここもデッサン力が必要となってきます。

原型を依頼主にチェックしてもらいましたが、よく似ているという事ですんなりオッケーでした。
今月中にはブロンズで鋳造し、仕上げて完成する予定となっております。


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Zippoケース制作

Zippoのケースをシルバーで作ってほしい、と依頼されて制作してみました。
完全にワンオフでの制作となります。容器で蓋の開け閉めや合わせの精度と固定、中身の出し入れなど、難しい個所が沢山あり、簡単なものならともかくきっちり作ろうと思うとなかなか難しいです。
ワックスで作るか、とも思ったのですが板材から作ってみました。

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まず、Zippoの本体の採寸をしっかり測定し、書き出しておきます。
それを基準に本体から作って行きますが、まず銀の板を芋鎚で叩いてテクスチャーを着けます。銀は1㎜厚の925で制作をします。


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叩いて焼きなましを行い、酸洗いをした後に平にしました。カバー本体はL字に曲げた板をロウ付けして作って行きます。


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銀の板をL字に曲げました。
ヒンジになる部分に銀板1枚分の厚みを足します。画像ではマスキングテープで本体に貼付けてあります。この分がないと、後から蝶番をつけるスペースがなくなってしまいます。


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寸法に気をつけながらヤスリ掛けをして、ロウ付けする個所を丁寧に合わせます。ここの合わせの精度はかなり重要です。


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90度になる様にロウ付けをする訳ですが、この様な治具を使います。これを使う事で90度の角合わせがちゃんと行えます。治具のV字の中央は、ロウ目と治具が接しない様に丸くくり抜かれてます。こうしないと銀ロウが流れて鉄の治具とくっついてしまう恐れがあるのと、ロウ付けしたい本体に熱が行き易くする意味があります。


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カバー本体のカーブがある面を作るのに簡単な当てがねも作りました。これとは別に、木を削って曲面の雌型になるカーブの凹みも作りました。作る形に応じて専用に色々と作る必要があります。


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カバー本体と底をロウ付けした後、同じ要領で蓋を作って行きます。


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蝶番になるパーツです。ここの形状は蓋の開け閉めの要になるので、しっかり採寸して作らなくてはなりません。Zippo本体が、オイルかガスかによってとかで個体差があるようです。全てのZippoが同じではないので注意が必要です。


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糸鋸でパイプの部分を丁寧にカットし、2つのパーツを合わせます。蝶番の軸だけはステンレスの直径1.2ミリの丸棒を使います。稼働がスムースか、変な捻れがないか、よく確認します。変な感じがしたら作り直しです。このステンレスのピンですが、はまっているだけでかしめたりはしません。ケースの本体と蓋に入れた蝶番のパイプの入る切れ込みにぴったり納める事でピンが抜けない仕組みになってます。これはステンレス製のよくあるZippoケースもそうなってます。


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本体と蝶番はリベットで固定します。ここの固定方法は特に悩みました。ステンレスのZippoケースはスポット溶接でここを留めていますが、銀でロウ付け個所も多くあるので溶接が出来ません。銀は硬さも必要なので925で作って来ましたが、ピンの部分だけ純銀にしました。純銀の方が柔らかくかしめ易いからです。


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かしめた後に全体を磨いて完成です。
画像はありませんが、底に依頼主のお名前を鏨で掘りました。後、silverの刻印と私の刻印が打ってあります。
蝶番の動きやカチンと気持ちのよい音を立てて閉まる感じまで、しっかりと出来ました。

初めて作ったので、構造的な作りで途中かなり悩みました。一回失敗してみたり、後になってみるとそこはこういう仕組みになっていたのか、とかよく分りました。分ってみると簡単なのですが、シンプルな中に理に適った構造があってとても勉強になりました。ほんのちょっとした事だったりするのですけど、世界中で長く愛用されてる理由が分ったように思えます。


プロフィール

Kohei Yoshida

Author:Kohei Yoshida
金属工芸家
http://koheiyoshida.com/

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