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ペーパーナイフ制作体験

ペーパーナイフの制作体験のご紹介です。

真鍮の板からペーパーナイフを削り出して作ります。真鍮は、五円玉に使われている金属で、銅に亜鉛が30〜40%程入った合金です。英語で言うとbrass、ブラスバンドのブラスは真鍮という意味です。

削り出しで制作するメリットは、切る、やするという基本的な作業で制作が出来るのと、ペーパーナイフの様にある程度剛性を必要とする物には鋳物よりも硬く向いています。

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今回は、厚さ2㎜の真鍮の板を使用します。デザインを描いた紙を真鍮の板に貼付けて、糸鋸で切り出して行きます。糸鋸は、垂直に引いて切るのがコツです。デザインの線の、ギリギリ外側でカットして行きます。

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カットしたら、金属ヤスリで切断面を整えます。2㎜も厚みがあるので、切ったりやすったりした粉が結構沢山出ているのがわかります。

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外周を整え、刃と持ち手の境目を作り、刃になる部分を削り始めた所です。初めての方には2㎜の真鍮は厚めですが、荒削りに適したヤスリが用意してあります。

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大体の形が見えて来ました。持ち手の部分にスリットを入れたのでグッと形が引き締まりました。刃の部分も、金属ヤスリの後に紙ヤスリを使い磨いて行きます。

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ペーパーナイフの裏側には、刻印で名前や日付などを入れる事が出来ます。ヤニ台という、松ヤニがついている台に固定して刻印を打って行きます。

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持ち手の部分に、リューターという歯医者さんが虫歯の治療に使うのと同じ工具で模様を入れました。今回は、唐草の模様を入れます。金属を削ると、けっこう削り粉が飛ぶのでかならすゴーグルをします。

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布に研磨剤を塗り、ペーパーナイフを磨いて行きます。丁寧に磨くと、鏡面になります。

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磨き上げた所です。ピカピカになりました。これで完成でも良いのですが、今回は一回よく洗って脱脂をしたあと、真鍮を黒く染める薬品で全体を黒くし、部分的に再度磨いて完成となりました。

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完成です。黒くした後に磨いた事で、全体的に立体感が強くなりました。変色を防ぐ為にワックスを塗りました。


初めて金工をやられた方でしたが、約5時間ほどで完成させる事が出来ました。
封筒を開けるのに使う物ですが、ハサミではなくこういう専門の道具があると開けるのも楽しくなりますし、不思議とそれだけで生活が豊かになる感覚がします。
少々変な例えですが、パンにバターを塗るのにスプーンでも塗れますが大体はバターナイフを使用します。それに適した専用の道具があるからなのだと思います。ハサミも、紙を切るので間違ってはいませんがペーパーナイフはバターナイフの使い易さと通じる面があると考えてます。

1日ではこれくらいの内容となりますが、華飾にこだわりたいのならばもっと複雑な形や、石や木などの異素材も使ったりするのも良いかと思います。ご相談くださいませ。

教室の詳細につきましては、こちらをご覧下さい。

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ペンダント制作体験

ペンダントトップの制作体験のご紹介です。

石のついたシンプルなペンダントトップの制作です。こちらも、初めて金工をやられた女性が制作されました。
石が一つつくと、ペンダントもいっそう華やかさを増します。

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参考作品が机の上に乗っています。使う金属は銀の925、板厚が1.5㎜のものです。
まず、デザインを考えます。紙で型紙を作り、銀板にそれを貼付け、正確に切り出します。

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糸鋸で正確にカットをして行きます。

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カットしたら、外周を金属ヤスリで丁寧に整えます。

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パーツが揃いました。
ベースとなる板、石と石を固定するのに石の周りに巻く銀の板です。石の外周を測り、それにぴったり合う様に石留めの板を計算して切り出します。

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ペンダントの裏面には、名前や日付を刻印します。銀製なので、silverの刻印も忘れずに打ちます。
こうする事で思い入れも深まりますし、出来映えもグッとよくなります。


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石留めになる部分を曲げて作って行きます。丸くしたら、ロウ付けします。

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石留めの部分になる板をロウ付けして円形にしました。火を使う行程は難しいので、こういう部分だけ手を入れます。その後、石を留める爪になる部分をヤスリで作って行きます。石をはめたら、この部分をたおして石を固定します。

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石留めの部分を、ベースとなる銀板にロウ付けをしました。石を留めた後は加工がし難いので、この段階で磨くところまでしっかりと丁寧に行います。また、丸カンを通す穴も開けました。

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しっかりと整えて、磨いて行きます。

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磨きまで出来ましたら、いよいよ石をはめて爪をミル鏨という工具で倒して行きます。あと少しで完成です。

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完成しました。石も、奇麗に固定する事が出来ました。
初めてやられましたが、完成まで5時間半くらいでした。黙々と夢中になって制作をされていました。出来た物も、自分で作ったとあって気に入って頂けた様で何よりです。やはり、自分で作ってみた、という感覚は特に身に付ける物ではよい思い出になる様です。

石の数をふやしたり、ベースの板の形を変えたり模様を施したりするとさらに色々なデザインの物を作る事が可能です。石の大きさを変える事や、ペンダントでなくてブローチやピアスにする事も出来ます。
当アトリエでは、そういった細かいデザインのご要望までお応えしたいと思っております。ご質問、ご要望がございましたら何なりとご相談くださいませ。

教室に関しての詳細は、こちらをご覧くださいませ。



銅のトレイ制作体験

銅のトレイの制作体験のご紹介です。

銅板を叩いて、トレイを制作します。板を叩いて作る事を、鍛金と言います。刀鍛冶などもこれに含まれます。
彫金やアクセサリーの制作が出来る教室は沢山ありますが、鍛金が体験できる教室はなかなかありません。

こちらも、初めて鍛金をやられる方の制作記事となっております。


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厚さ1ミリの銅板を直径150㎜の円形にカットします。カットは、金属用の鋏でカットし、その後断面をヤスリで整えます。

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カットされた銅板です。銅板は、10円玉でおなじみです。日本でも昔は採掘され、日本人にはなじみの深い金属と言えます。

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火で熱をかけます。600℃以上になります。焼き鈍し、焼鈍と言います。銅や銀、真鍮などは一回熱をかけると分子が広がり、柔らかくなります。鉄は、真っ赤な間に打たなくてはなりませんが銅は一回叩いたりして分子をしめたりしない限り、その柔らかさを保持します。

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熱をかけた銅は、酸化膜が表面についてしまうのでそれを希硫酸であらって奇麗にします。

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ここから、いよいよ叩いていきます。
まず、木台に彫られた凹みを利用して銅板をドーム状の形にします。この時だけ、銅板の内側から叩きます。

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右側がお手本、完成の形です。
ドーム状になった銅板に、中心から同心円をサインペンで描いて行きます。一番内側のラインがトレイの底になります。縦に1本描いてある線は、叩き始めのスタートラインの目印です。

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画像では銅の下側になってしまい写ってないのですが、当て金という鉄の棒の頭を磨いた工具を当てて、反対側から金鎚で叩いて形を作って行きます。
曲げるのではなく、3次曲面の形状で変形させて行きます。これを、絞りと言います。描いた同心円にあわせて、中央よりの立ち上げる場所から1周づつ金鎚で打って行きます。端まで叩いたら、また熱をかけて焼鈍し、希硫酸であらいます。この行程を繰り返して、少しづつトレイの形にして行きます。

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端まで叩いた所です。密に丁寧に叩かれてます。

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4回ほど行程を繰り返し、この形状になりました。大分、トレイに形に近づいて来ました。

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トレイの底には、お名前や日付などを刻印で入れられます。

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端を、木台の角と木槌を使って折り曲げて行きます。この時に出来るシワも、デザインとして取り入れます。

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折り曲げ、持ち手を通す穴を開けました。長さ200㎜の真鍮の丸棒を2本使って持ち手を作ります。最初に金鎚で真鍮の棒に叩いて模様を付け、その後に工具を使って曲げて行きます。

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仮組ですが、出来ました。持ち手の両端を曲げて抜けなくしてしまう前に、これから銅板と真鍮の持ち手に着色を行います。あと一息です。

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銅板と持ち手を硫化反応させて少し黒っぽくします。この液体は、温泉の素です。温泉に、銀の指輪を付けたまま入ると指輪が黒くなってしまうのと同じ原理で銅を着色します。
この温泉の素は、最近は手に入らなくなってしまいました。

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着色が出来たら、持ち手を通して端を曲げて完成です。一部の金属を除き、基本的に金属は空気に触れていると変色してしまうので、ワックスを塗りました。持ち手もしっかり動きます。

初めての鍛金制作でしたが、5時間半ほどでここまで作る事が出来ました。
制作者はプロの音楽家なので、ギターのピックを入れておくのに使うそうです。


初めての方が1日で出来るのはこれくらいのものなのですが、何日か通えるのであれば違うものも制作が可能です。
銅のマグカップや、銀器、器、花器なども作れます。ご相談ください。


参考例ですが、何点か画像を載せます。

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アトリエのコーピードリップポットです。
銅で作り、内側は錫が引いてあります。コーヒーを4杯ほど溜めておけます。

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アトリエで使われている小さめの鍋です。
銅製で、内側には錫が引いてあります。

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銀製の杯です。銀は材料費がかかりますが(コップサイズで約1万円〜)、丁寧に作れば自分のオリジナルの銀杯を作れます。銀は熱伝導率が良いので、熱いものは入れない方がよいのですが冷酒やワインなどを美味しく飲む事が出来ます。

鍛金は、自分でお店にはないこだわりの一品を制作するのにはぴったりの技法です。なんなりとご相談くださいませ。

教室の詳細は、こちらをご覧下さいませ。

指輪制作体験

銀の指輪の制作をご紹介します。

平打ちリングといって、銀の板から指輪を作る一番基本的なやり方です。世界中の、金属でジュエリーを作っている人が1回はやっていると言っても過言ではない、基本中の基本、初めてやるのにうってつけの指輪の作り方です。
板を切り出して、丸めて両端を合わせてロウ付けという接合を行い、丸を整えて指輪を作るやり方です。

写真で指輪を作っている女性も、今回初めてご自身で指輪を制作されました。
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まず、自分の作る指輪のサイズを測ります。女性は、自分に合う指輪が何号かすでに知っていらっしゃったりもします。一応、リングゲージと言う指輪のサイズを確認するものでサイズを確認して、必要な板を糸鋸で切り出します。
号数に合わせて指輪の直径はわかるのですが、ここでは

(直径+板の厚さ)x3.14

を板の全長としました。今回の板の厚みは0.8㎜です。幅は、4㎜です。銀の種類は925です。純銀だと柔らかすぎるので、7.5%ほど銅や他の金属が入っている物です。一応、銀と分類されます。

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糸鋸は初めてでしたが、上手く切る事が出来ました。その後、金属ヤスリで切断面を整えます。
画像でわかる様に、すり板という板をテーブルに固定して糸鋸やヤスリ掛けを行います。こうする事でより制作が行い易くなります。細かい物でも持ち易い様に、ハンドバイスを使ったりします。粉で衣類が汚れない様に、粉受けを用意しました。

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リングの内側になる面に、英字刻印で文字を打って行きます。名前や日付、入れば何でも打てますが銀なのでgoldやptは打たないのがルールです。その他に、材質を表すsilverという刻印も打ちます。
この後に、次の行程にそなえて一回熱をかけました。焼鈍といい、銀が柔らかくなって曲げ易くなります。

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銀の板の両断面を接合するので、丸めてリングの形状にします。銀の表面に傷が入らない様に木槌で叩いて曲げて行きます。銀や銅の非鉄金属は、分子の構成の関係で一回熱をかけると強く叩いたり曲げたりしない限り柔らかさを保持出来ます。鉄の、熱いうちに打てというのとは違うのです。

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両端をロウ付けというやり方で接合します。銀に、亜鉛を混ぜて融点を下げた金属を接合面に溶かして流し込んでくっつけます。温度は600℃以上になります。ここは、初めての人では難しいので私が行います。

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希硫酸で洗って表面を奇麗にして、芯金という棒の中に入れて木槌で叩いて丸を整えて行きます。ここで必要な号数まで指輪を叩いて広げていくので、最初にしっかりと必要な長さを計算して出しておく必要があります。

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リングの内側と外側をヤスリで整え、磨いて行きます。紙ヤスリも使用します。

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内側と外側の角のエッジが立っていると指輪をはめた時に痛いので、若干丸めて角を落とします。外側は、丸みを帯びたデザインにするので多めに安って甲丸の形状にします。

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表面に、細い金属ヤスリで溝を彫りました。これは擦り出しリングという、ヤスリで模様を入れて行く基本的なやり方の一つです。溝が彫れたら、研磨剤で磨きます。

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完成です。内側と、彫った溝の中に金メッキをしてみました。初めてでしたが、奇麗に指輪を作る事が出来ました。時間は、5時間と少しでした。
夢中になって制作している姿がとても印象的でした。自分で作った物は愛着も生まれますし、良い記念にもなります。お金を払えば指輪は買えますが、それだけでない自分だけの付加価値を付ける事が出来ます。


他のシルバーリングのサンプルです。

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擦り出しリングです。作り方はご紹介したリングを作った後に、金属ヤスリでスリットを入れて行きます。ヤスリがあれば出来るので、こちらも基本的な技術として世界中の方がやられます。面白い事に、これだけでセンスがある指輪が出来てしまいます。


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リングを作った後に、リューターという歯医者さんが虫歯を削る機械で唐草の模様を彫ったものです。
本来、日本の彫金はタガネで模様を彫って行くのですが、それは練習をしないとなかなか難しいので教室用にリューターで彫ってみました。馴れないと、細かい部分は難しいのですがいろんな模様を彫る事が可能です。


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シルバーリングの外側に、真鍮で作ったリングをはめました。
サイズがぴったりとあっていないと出来ません。少々、精度を出すのにコツがいりますがこのようなリングも制作出来ます。本来は、金とプラチナで作りたい所ですが最近は地金が高騰しているのでなかなか出来ません。


華飾まで加えるとなると、初めての方では1日では時間的に難しいのですが最初に作ったリングに2回目で華飾を加える事も可能です。

教室の詳細は、こちらをご覧下さいませ。

金工教室

アトリエを使いまして、小規模ですが金工の教室を行うことにしました。

初心者の方でも楽しめる内容、こだわった一品を自分で制作されたい方も満足出来る教室をモットーとしております。
アクセサリー、クラフト、美術品など、幅広く制作できます。
「興味があるけど、やった事が無いし難しくて自分に出来るのかしら?」と思う方も多いですが初めての方でも出来るコースをご用意しておりますので、ご安心ください。
じっくりやってみたい方にも、プロの道具も沢山揃っております。

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当アトリエでは、彫金と鍛金の両方が出来ます。
アクセサリー、打ち出しレリーフ、カトラリー、マグカップ、花瓶やインテリア小物、エクステリア小物など、さまざまな物が制作出来ます。
(鋳造に関しましては、WAXや粘土の原型の制作を行い専門会社に鋳造してもらいそれを仕上げて頂く事になります。)

彫金と鍛金、初めての方でもそれぞれに1日で制作出来る体験コースをご用意しました。


彫金の1日コース シルバーリング
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シンプルなシルバーの指輪です。銀の板から指輪を作ります。これは、世界中の彫金家やジュエリーを作っている人が最初に作ってみる基本中の基本のものです。
銀に触れる事、カット、接合(火を使う行程だけこちらで行います)、整形、磨きと一通り体験する事が出来ます。
もちろん、ご希望のサイズに合わせて制作します。リングの内側に、お名前や日付を刻印する事も出来ます。

制作時間 約6時間弱 
材料費 500円(極端に大きな物をご希望の方は別途費用がかかります)

詳細はこちらをご覧下さいませ。



鍛金の1日コース 銅のトレイ
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銅板の板を金鎚で叩いて作るトレイです。真鍮の持ち手がつきます。鍛金は、当て金という道具がないと出来ないのですが当アトリエには当て金も多数揃ってます。沢山叩くのは大変ですが、このトレイは初めての方でも1日で制作ができ、叩いて作ることのイロハを体験出来る内容となっております。
底に、お名前や日付、メッセージを刻印する事も出来ます。

制作時間 約6時間弱
材料費 500円


他には、真鍮削り出しのペーパーナイフや、簡単な石留めのペンダントトップなどが1日で制作可能です。
マグカップなどは1日では制作は難しいですが、まずはメールでご相談ください。

もうちょっとこだわってみたい!という方には、1日コースで作られたリングに模様を入れたり、銅のトレイを応用して小物入れやマグカップなどが作れます。


教室は毎週土曜、日曜日で予約制となっております。1週間前までにご連絡頂けると助かりますが、スケジュールが空いていれば前日のご連絡でも対応可能です。
基本的に彫金鍛金それぞれ2名様、最大で合計4名様までとなっておりますが、若干は融通が利きますのでご相談ください。
教室の授業料は、
1日コース 10:00~13:00 13:30~16:30 計6時間 6,000円
半日コース 10:00~13:00 または 13:30~16:30 どちらか3時間 3,500円
入会金等はかかりません。

1日コースは半日コースよりもお得となっております。
当アトリエでは1日6時間制作する事で、途中で制作が止まってしまったりして制作に時間がかかってしまう無駄をなくせる様になっております。集中して、みっちり制作する事が出来ます。
2名様以上、1日コースのご予約でしたらご希望の平日での対応も可能です。

作業が出来る服装かエプロンをご用意ください。


材料費は別途必要となります。制作する物によって金額は異なりますが、まずはご相談くださいませ。

場所は、
東武東上線川越市駅から徒歩10分
西武池袋線本川越駅から徒歩15分 です。
駐車スペースはございます。

プライベートの工房の為、ご予約を頂けた方に場所等の詳細は連絡させていただきます。

こちらまでお問い合わせください
metalsmith1117@gmail.com

鍛金

鍛金という言葉について。

鍛金とは、金鎚で金属を叩いて工芸品を作る技法の事を指します。その中には、板を叩いて絞る技法や、鉄の塊を熱して真っ赤にして叩く鍛造も含まれてます。(鍛造をやられている方は鍛金とは言わずにそのまま鍛造といったりもするので、鍛金は絞りのニュアンスの方が強い気がします)

その事からわかる様に、鍛金という言葉は金属工芸の技法の1つでしかありません。他には彫りの彫金、鋳造の鋳金があります。彫金や鋳金からしてみると、知名度は遥かに低く、知っている人はもちろん、聞いた事がある人の方が遥かに少ない言葉です。

鍛金の伝統的工芸は、東京銀器です。東京には、銀器を作る文化が昔からあるそうなのですが、残念ながらそんなに盛んにあるのかしら?というのが正直な感想です。浅草に、有名な銀器屋さんもありますがそれが地場産業としてなりたっているのかと言われると、他の伝統的工芸から比べると今ひとつピンときません。どこかに盛んな地域がございましたら教えて下さいませ。

やっている私が言うくらい、鍛金で作られた物は身近では無いという事です。(スピニングという機械加工されたものに金鎚の跡を付けただけのものはたまに見ますが)
昔は、鍋などは鍛金で作られていたのでしょうけど、今ではプレスで作られたものが主流です。三越などで、手で絞った銅鍋が置いてはありますが世間一般からどこまで需要があると思われているのか、興味がある所です。

私は、彫金や鋳物の仕上げなどを行う職人さんにお会いした事はありますが、鍛金の職人さんにはお会いした事がございません。燕市の方には大勢いらっしゃるのでしょうか?

しかし、鍛金という言葉と技術はまだ残っています。
どこに残っているのかと言うと、先に書いた美術的工芸品としてです。この分野以外で、鍛金の素晴らしいもの、というものに出会った事がありません。
伝統工芸展や、置物としての鍛金作品。こういう美術工芸品が鍛金という技法をみられる唯一の場所であると感じています。

実際に私が鍛金を勉強をした東京芸大も、課題で基本的な技術を学んだら美術品としての工芸品をつくるのが前提でした。最近は溶接などの技術の発展も有り大きな物も作れる様になり、彫刻との違いは細かい技術の違い、くらいしかなかったりします。
日本の美術系の大学で学べる鍛金は、すべてその様な傾向にあると思います。つまり、鍛金と言う言葉は技法としての鍛金という名前よりも、美術工芸品を作る事、というニュアンスが強いという事です。
工芸という言葉と同様に、鍛金という言葉に感じる曖昧さについて考えるのですが、最近はそういう答えに落ち着いてます。彫金という言葉には、もう少し広いニュアンスを感じます。

もちろん、例外はあると思いますが大筋ではこのような感じではないでしょうか。

鍛金という言葉の曖昧さが気になったのでまとめてみました。

工芸という言葉について

 工芸、という言葉がどうも曖昧に認識されているので少しまとめてみます。

 日本で工芸というと、やはり焼き物のイメージが強い様で、次に漆や染織、となる。金工木工は、その次あたり。
そして、工芸というと、『伝統工芸』という言葉が一緒になって思い出されます。

 この辺りが一般的な認識で、実はその中でもさらに曖昧に認識されている点があると考えます。

 工芸という言葉は、英語で書くと『craft』となる。『art』ではありません。西欧では、この違いははっきりしています。根本的に、工芸は『用』、つまり使える物かどうか。それに対して純粋芸術『fine art』がある。西欧では、純粋芸術の方が格式が高いとされています。

 日本の『伝統工芸』はどうでしょうか。
 まず、伝統工芸品はみんな日用品ではないの?と言われそうなのだけど、よくテレビで地方の地場産業として紹介されている伝統工芸品は、より具体的に書くと経済産業大臣指定伝統的工芸品の事である。上で書いた、伝統工芸と聞いて思い出されるのがこれです。詳しくはリンク先に書いてありますが、一定の条件を満たした産業について経済産業大臣が認定をしたものです。これに認定されていないものは、伝統的工芸品ではありません。(注、定義の問題であり同じ技法を使った工芸品や他の工芸品も沢山他にもある。)
 勘違いされやすいですが、なんとなく古めかしいもの、が伝統工芸ではありません。

 よく見ると、これは伝統『的』工芸品となっています。

 
 もう一つ、伝統工芸という言葉には側面があります。

 『美術的工芸品』というものです。
 これは、フェノロサの『美術真説』、岡倉天心の『日本美術史』で尾形光琳の作った物が美術史の流れから書かれた事、『稿本日本帝国美術略史』で美術的工芸という節が作られた事(先行するものからその傾向はあった)、また第四回内国勧業博覧会において美術工芸と確立された分野がある事から、明治十年代後半からあった言葉とされます。
 よって、美術品としての工芸品、という物がある事がわかります。

 美術的工芸品という言葉には、伝統という言葉はついていないのですが毎年秋に三越で開催される伝統工芸展は、まさにこの美術的工芸品の展覧会で、そんな事もあって伝統工芸という言葉が広く、曖昧に認識されているように思います。

 基本的に、美術的工芸品としての伝統工芸品も、『用の美』を追求しており、日用品として使う物が前提となってます。
 
 ここで、金工仲間の間でもしばし話題になるのが『置物』は工芸品か否か。

 例えば、明治の大御所、鈴木長吉のこの十二の鷹
 
 用の要素はありません。伝統工芸どころか、工芸品でもないのでしょうか?

 明治の彫金家、海野勝ミン(王偏に民)の弟弟子に師事された方に、美術工芸品は床の間に飾れるもの、と言われた事があります。定義論は答えが出し難いのですが、それが一つの定義であるなら工芸品になると思います。むしろ、最近の家には床の間がなかったりするのでそれでは逆に美術工芸品は作れなくなってしまうのですが。

 この辺の話を元に、次は鍛金という物について書いてみたいと思います。

 

会田誠展

 大晦日に、友人が参加したコミケを見たあとに2012年の締めくくりで森美術館で開催中の会田誠展をみてきました。

 言わずとしれた日本を代表する現代美術家です。美術の教科書では『あぜ道』が有名ですが、それ以降の作品は随分と変っていて同じ作家とは思えない作風です。

 ただ奇麗な絵や彫刻を作れば良いというのは最近はあまり重要視されていなく、現代美術の世界ではそれよりも概念が需要となってきており、まさしく会田誠もその流れに入っています。工芸品の丁寧な仕事を求めるスタイルとはまったく違います。この辺の流れを紐解くには、やはり西欧の芸術の歴史が大きく関係していて、それに産業革命以降、写真が生まれてからの絵画の在り方、なんてものも関係して来ています。印象派からキュビズムやダダイズムが生まれて来たのもそんな流れを汲んでると考えます。

 よく、現代美術が解らないという人が多いのですが、考えてみると理由がやはり幾つかあって、まず奇麗な物が芸術という前提。奇麗な物、という言葉には写実的というニュアンスも入っていて、抽象画が理解出来ない、ピカソみたいな絵は自分でも描ける、という感想がこれに入ります。
 これは、芸術というものがそういうもの、という雰囲気がまだまだ世の中にあって、未だに写真が生まれる前に描かれた絵を教科書でみたりする事が多かったり、大人が芸術はよくわからないもの、という事をいっている社会的背景の影響が大きいと考えます。
 簡単な例ですが、昔は宮廷画家など、一部の上流階級の人のお抱えだった芸術家が、簡単に写せる写真の登場によって自分たちがどうするべきか考えて、その差別化の為に様々な事を実験的に行って来たという大きな流れの延長上に今の現代美術ものっています。
 絵画においては構図への挑戦、色彩の挑戦など、いろいろな事が行われて来ましたが、最近は「美しくなくても芸術品である」ということへの挑戦などが行われています。

 会田誠の作品は、10数年前から誌面ではよく見かけていました。四肢切断された女の子が鎖に繋がれているのが最初に見た作品でした。初めて見ると、嫌悪感や不快感を感じる人もいるようです。

 ここからは、見る人と作る人の壁がある話かもしれませんが、例え不快に感じてもその概念を考えてみる。という事が重要なのではないか、と最近思ってます。見て、自分なりに作品のコンセプト、コンテクストを考えて導きだす。それが現代の美術には必要不可欠で、それが出来ないと「現代美術はわからない」となってしまいます。

 展覧会会場に、会田誠が28歳の時に描いた小学生の宿題のポスターがありました。
 よくある、資源を大切に、とかそういうやつです。そんな物が、小学生が描いた様に描いてあります。それを見て、奇麗な絵ではない、下手くそ、訳が解らない、とそこで止まってしまうのではなく、「大人が」「子供の宿題を」「子供が描いたの様に」描く事によって何を言おうとしているのか?を考えないと話が進まない訳です。その理由こそが会田誠が言いたい事で(皮肉、批判が強いと考えますが)、それが作品の醍醐味となるわけです。
 その事を知らずに見てしまうと、訳が解らないのです。

 奇麗な物をつくればいい、ということでは今の芸術は完結しないな、という事を最近思っていたので、非常に楽しく、いろいろ考えさせられる展覧会でした。

プロフィール

Kohei Yoshida

Author:Kohei Yoshida
金属工芸家
http://koheiyoshida.com/

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